Take it easy
昨日はジューンベリーの収穫でした。
冷蔵庫にビールとグラスを冷やしつつ、
丁寧に2時間がかりで摘み取りました。
湿った風が心地よし、ああ、リラックス。
阿吽の呼吸で女房が
ホワイトリカーと氷砂糖を買ってきたので、
ささっと洗ったらバトンタッチ。
3〜4ヶ月後、
庭にマツムシがにぎやかになったら庭で乾杯です。

黙々と果実を摘みながら、何を考えるでもなく、何も考えないようにしようなどと考えていると、脳内回路のジャックが過去チャンネルにつながることがあります。
海洋冒険家、白石康次郎が「日本近海を航行していて感じるのは、気候が亜熱帯性になってきたということです」と語っていたのは11年前のラジオ番組でのことでした。続いて白石さんから出た「環境を守ろうなんて言う人がいますがおこがましいですよ。自然は守られたいなんて思っていないし、環境が破壊されて困るのは自然ではなく人間の方ですから」という言葉を鮮明に記憶しています。

あれから幾星霜、ぼくらはすっかり亜熱帯性気候にも慣れて、「ゲリラ豪雨」や「爆弾低気圧」や「観測史上初」の連発にもいささか飽きが来て、そんなに騒ぐようなことでもないんじゃない、関東のJK(ジャック・ケルアックじゃないですよ)ならインジャネ、関西ではエンチャウンとなりまして、しとしとと雨が続く梅雨などは昭和オヤジのノスタルジーとなりにけり。

横浜ではいつの間にやら多肉植物が屋外で冬越しするようになりました。ブーゲンビリアは普通に庭で茂っているし、この調子だと数年後には元町通りの街路樹がプルメリアになるかも。まあそれは楽しいから良しとしても、どうにか止められないんでしょうかねえ、温暖化。って、あれ、あれれ、れれれのれ、誰もそういうこと言わなくなりましたよね。きっとそんな遠い未来に御沙汰が下る不都合な真実よりも、本日只今のお子さんの進路や、お仕事の進路や、それ以上に夫婦という海洋冒険的な航海の進路や、そういう目の前にある課題の方が重大なのでしょう。わかりかますわかります、よおくわかります。どうか後悔なき航海を。

時代錯誤となってまで、昭和頑固オヤジがひとりで騒ぎ立ててもせんないことでありますからして、レット・イット・ビー、天のなすがままに、ナスがママならキューリはパパよとテイク・イット・イージーを決め込んで、西から昇ったお日様が東に沈んだとしても「これでいいのだ〜」と天才が導き出したる結論に従って進みましょうか。

いやいやこれはあきらめや開き直りではなく、目の前の庭を緑濃く花いっぱいにすることこそが市井の者にできるささやかなるレジスタンスですから。それとですね、神様は古来より仲睦まじいペアレンツと、プランツを愛おしむ種族がお好きなので、夫婦でせっせとガーデニングに励んでいれば、庭の植え込みあたりに絶滅回避の抜け道を用意してくださるやもしれませぬので。
というわけで今朝の出囃子はこれ。
敬愛するジャクソン・ブラウンと
イーグルスのリーダー、グレン・フライによる共作にして
ウェストコースト・ロックの代表作。
懐かしいなあ、イーグルス、リンダ・ロンシュタット、
ドゥービー・ブラザーズ、JDサウザー・・・
アウトサイドだったヒッピームーブメントが、
以外にも心和むような、豊かな結実を見せた頃でした。
オーディエンスのリズム感がとっても変なのはご愛嬌。
これが撮られた1977年の西海岸ではマリファナはタバコよりも害がなく、
コカインはコークと同等にスカッと爽やかなものでしたから。
俺は道を一気に駆け下りている
記憶の荷を下ろしたくて
過去の7人の女たちを思い出しては捨てようとしているんだ
4人は俺を支配したがった
2人は骨抜きにして食っちまおうとした
あとの1人は「お友達でいましょ」だってよ
あばよ! 気楽にいこうぜ気楽に
自分の歯車が上げる音が耳障りだなんて最悪だからな
輝くぜ 理屈なんぞは後でつじつま合わせをすればいい
気楽に のんきに 先ずは遊び場を探すんだ
俺はアリゾナのウィンスロウに立っている
なんていい眺めなんだろう
おまけに おお神様 ゆっくり行くフォードの荷台から女が俺を見つめている
おいでよ こっちへおいで
君との甘い恋が俺を救ってくれるのかどうかを知りたいから
勝負は時の運 勝敗はわからないが勝負時はいつも今だけだ
だから一緒に 気楽にいこうじゃないか
俺は道を一気に下っている
たくさんの重荷を捨てたくて
たくさんの課題を抱えたままで
俺を捨てない女を探しているんだよ なかなかいそうもないけど
気楽にいこうぜ 気楽に
自分の歯車の軋みがストレスになるなんてまっぴらだ
こっちへおいでよ maybe なんて言わないで
君が俺を救ってくれる そんな予感がするから
気楽にいこう リラックスして その方がいい
気楽に動いてシェイクして
気楽にいこうよ