ではプランから。
っと、そうそう思い出しました。最初のお話が「庭に何の木を植えたらいいと思いますか」ということでした。その時点での庭の様子はこうです。
![39d3d2ac.jpg](http://livedoor.blogimg.jp/graceland001/imgs/3/9/39d3d2ac.jpg)
![9bc2d910.jpg](http://livedoor.blogimg.jp/graceland001/imgs/9/b/9bc2d910.jpg)
![23b6788a.jpg](http://livedoor.blogimg.jp/graceland001/imgs/2/3/23b6788a.jpg)
隣りが大きな貸し駐車場で、リビングのカーテンは開けられないし、まして庭で何かをして過ごすということもイメージされていなかったのでしょう。でも庭スペースがあるから何か木を植えないとかっこにならないし、芝生や野菜や草花も楽しみたいけど何をどうすればいいのかわからない、そういう感じだったのだと思います。ふつうそうなんですよね。庭をどうすればどういう風に楽しめる、なんてことは学校では教えてくれないし、考える機会もないものですから。
私としてはまず「目隠しをしましょう」という提案でした。目隠しをきちっとした前提でこの場所で何を楽しめるかと言う具合に水を向けると出てくる出てくる。庭でお酒が飲みたい、縁側かデッキで過ごしたい、砂場が欲しい、野菜を育てたい・・・。内心「よかった~」と思いました。ご夫婦2人とも庭へのイマジネーションが次々広がったからです。まだ設計前で具体的に何をどうするということがない段階でしたが、「これで確実にこのご家族は、すばらしい庭のある暮らしを実現できる」、『イメージできたらできたも同然』だからです。
で、次の2プランをつくりました。
Plan A
![9940e238.jpg](http://livedoor.blogimg.jp/graceland001/imgs/9/9/9940e238.jpg)
強めの目隠しでバーベキューテラスとウッドデッキ。外の部屋が2ヶ所というプランです。
Plan B
![fc0c6b40.jpg](http://livedoor.blogimg.jp/graceland001/imgs/f/c/fc0c6b40.jpg)
こちらは軽めの目隠しで、お茶や食事が楽しめるテラスと縁側、その周囲はガーデニングスペースという、花いっぱいの庭というイメージ。
このふたつをじっくりと検討していただいて出来上がったのが次のPlan Cです。
Plan C
![f7a6c1b1.jpg](http://livedoor.blogimg.jp/graceland001/imgs/f/7/f7a6c1b1.jpg)
AとBのいいとこ取りで、バーベキューテラスと縁側とガーデニングも楽しめる。で、目隠しは強めに。
![170f27e0.jpg](http://livedoor.blogimg.jp/graceland001/imgs/1/7/170f27e0.jpg)
![fcd7b6db.jpg](http://livedoor.blogimg.jp/graceland001/imgs/f/c/fcd7b6db.jpg)
「まずは目隠しでしょう」から始まってコロコロ転がるようにA、B、そしてPlan C。設計しながら感じたウキウキ感は今こうしてプランを見ていてもよみがえってきます。レノンとミューズが手えつないで降りてきた感じでした。
お話しているうちにご夫婦の中に一気に広がった庭イメージを現実のものとして形にしたいという気持と、もうひとつ気合いが入る理由がありました。それは石川さんちのリビングにあったブランコ。リビングの天井の梁から白いロープが下がっていて、部屋の真ん中にハイジのみたいなブランコがあるのです。「あったらすてきだなあ」と思ってもなかなか。実際それを実現してしまうという、ご夫婦の自由さというか伸びやかな感じが衝撃でした。そのテンションを外に広げたような庭を提案しなければ、そう思って気合いが増したのでした。