間合いを図る。
周辺に建つお宅との関係性をどう図るか、それが庭づくりにおいて重要な事柄です。目隠しと見晴らし、木の配置、居場所の設定など、隣家との良好な関係を意識しながら組み立てましょう。
ガーデンリフォームの場合「今さら目隠しをしたら先方が気を悪くするのでは」と心配されるケースがありますが、だいじょうぶ、お隣さんはほっとすることでしょう。開けっ広げのままで地面をどうデザインしようと庭空間としては成立しないもの。目隠しを施しこちらのプライベートを確保することは、同時に相手にもその効果をもたらすわけですから、感謝されることが多いのです。
日頃、奥様から振り下ろされる刃をかわすのに四苦八苦のご主人方、間合いを図るは剣士の心得なり。宮本武蔵、山岡鉄舟、千葉周作、伊藤一刀斎、土方歳三など名だたる剣豪は間合いの達人にして、女性にはモテモテだったのであります。かくいう私めは駆け出しも駆け出しの剣道初段(しかも取得したのは現千葉県知事に憧れた小学6年の秋でした)、まだまだ続く修行の日々ですが。正眼の構えにて軽やかなるすり足で、間合い、間合い、間合い・・・トリャー!
庭の捉え方は千差万別なれど、世の中に流布されている庭造りの多くは主に植物を楽しむためのもの。ぼくは、それだったら庭じゃなくて畑でしょ、と思うわけです。庭は人のための場所、暮らしに役立ち幸せへと向かう努力を続けるあなたを応援してくれる場所、そのために必要なら植物も取り入れる、そんなふうに捉えています。
と、こんなことを考えて設計する者があまりに少ないので、それならこれをグレースランドスタイルと名付けてしまおうということで始めたシリーズ『Graceland Style』はブログ→→→『
横浜ガーデンデザイン!幸せな庭のレシピ』をご覧ください。