ティータイム『ネムノキ』
かれこれひと月以上も咲き続けているネムノキ。
この花を見るたび、宮城まり子さんの情熱に思いを馳せます。
41歳の時にねむの木学園を創設し、現在93歳、可愛らしいおばあちゃんになられた今でも、相変わらずの情熱で現場に立ってご活躍とのこと。
見事な人生ですよね。
一意専心、一事貫行、力むことなく、淡く、柔らかく、ひたすらに続ける人の麗しさよ。
音でいうと、スコティ・ムーアの音色のような。
メンフィスのローカルミュージシャン(セッションギタリスト)だったスコティ・ムーアはレコーディングの日に突然行方不明になったボーカルの代役に、たまたま知り合いだった、変な歌い方をするトラック運転手の青年に声をかけました。そんな、神様の悪戯としか思えない経緯から生まれたのがこれ、エルヴィスのデビュー曲となった『ザッツ・オールライト(ママ)』。
その縁からスコティはエルヴィスの専属となり、カントリーとブルースを融合させた新ジャンル、ロックンロールの音を構築してゆきます。エルヴィス亡き後もあの奇跡の録音と変わらぬ音色で弾き続け、ジョージ・ハリスン、キース・リチャード、ジェフ・ベックらに影響を与え、世界的名ギタリストとして評価されました。晩年は好々爺のギター弾き、彼とエルヴィスを崇拝するポールやクラプトンとセッションしてはオールドファンをよろこばせていましたが、残念ながら一昨年、盟友が待つ地へと旅立ったのであります。
性格は温厚でいつもにこやかだったスコティ・ムーア。やさしくて、あたたかくて、誰からも愛される音色を奏で続けた人でした。
一意専心、一事貫行、時には力み、淡く、柔らかくありたいと思いつつも思い余って毒づきながら、ひたすらに綴り続ける庭ブログ『横浜ガーデンデザイン!幸せな庭のレシピ』をご覧ください。かれこれ13年、ガーデンデザイナーの愛と苦悩と、そして感動の日常。