天使は立体的に思考する 原田邸(横浜市栄区)5
今回の設計のポイントは「目隠し」と「立体構成」にあります。目隠しは「カーテンを開けて暮らせるようにする」、「庭で室内と同等にくつろげる安心感を確保する」の2点を実現させるためのものであり、立体構成はそれに加えて「居心地を増すための手段」です。
ここでアンソニ・ガウディーの言葉を。
人は物事を平面的に思考し、天使は立体的に思考する。
別に天使じゃなくても、庭をイメージする時には立体的に思考しない限り成立しません。庭とは地面ではなく、その上に創造する空間のことなのですから。
じっくりと、この庭の立体構成、天使の所業をご覧ください。
もしもここが平面的なデッキだったら、居心地を考える以前に、居たいと思う場所にすらなりません。
芝生部分も同じく、目隠しとトレリスと数本の庭木がなければ、芝生の手入れが苦痛になってゆく気がするのです。
芝生を囲むように、レモン、ヤマボウシ、ジューンベリーが植っていて、それらが成長するほどに地面の芝生は立体的な芝生空間へと変化してゆきます。
平面から立体へ。このことを考えるたびに「ヒトは草原を駆けるシマウマやガゼルの仲間ではなく、森に生きるサルなんだなあ」と、太古の祖先が辿ったグレートジャーニーへとイマジネーションがワープ。何かの下や物陰にいること、身を隠しつつ外の様子を察知できること。これがぼくらホモ・サピエンスが落ち着ける住環境なのです。

















