もともとはウッドデッキと芝生の庭でした。ご主人が施工・塗装したフェンスと物置、デッキにはこれまたご主人手作りのイス・テーブル。芝生では男の子がお父さん指導のもと、悔し泣きしながらバッティング練習をしたそうです。うらやましい、星一徹ですね。いい感じです。
その男の子も中学生になり庭で練習することもなくなって、気がつけば芝生の雑草取りと洗濯物を干すときしか出ない庭になって・・・、つまらない。というわけで、芝生をやめて庭を進化させることとなりました。
デッキにつながるぬれ縁、円形テラス、ウッドアーチ、木製物置、レンガとジュラストーンの通路、立水栓、ガーデンライト、まくら木の物干しスタンド、既存のデッキを塗装して、ついでにご主人作のファニチャーも白く塗って。
“芝生の庭を家族で過ごす場所に”というガーデンリフォームです。ご家族の成長を追うかたちで進化した庭、明日はそのビフォー・アフターをご覧ください。
過ごす場所と導線をハッキリさせて、残りの場所をガーデニングスペースにするというつくり方です。
Before
After
Before
After
Before
After
子どもが小さいときのお父さんの力の入り方、わが事を思い返して「すっごくわかります」。一人で芝生を張り、物置とフェンスを組み立て、塗装して、イス・テーブルを作って、すべての原動力はそれを見ている子どもたちの視線。多くを語ること無く、でも全力でメッセージを送り続ける、それが父親なのですよねぇ。そしてさらに今回のリフォームに踏み切った“父親力”を応援したいです。
庭が完成してさっそく草花を買いに来られた奥様を見て、今回のは子どもたちに加えて奥様へのプレゼントだったのだと気がつきました。“父親力”に加えて“亭主力”ですね。明るくて美しい奥様が嬉々としてガーデニングに勤しむ姿が浮かびます。
仕事も家庭もしっかりと舵取りしながらがんばりまくっているご主人と、笑顔で家族の太陽として輝く奥様。聞くとご主人はA型で奥様はB型、何と!うちと同じ組み合わせであることが判明し、瞬時にしてご主人の苦労を・・・、いやベストカップルなのです。A型が目的地に向かっての舵取りを怠らないかぎり、B型はそのつど楽しいことを見つけて雰囲気を明るくしてくれるのです。ただし、問題は“そのつど”ということ。(我が家の話ですが)B型に持続力は期待できません。飽きてしまうと全く興味を示さなくなります。でも大丈夫です。そのときにはすでに次の興味に向かって突進していますから。瞬発力と集中力はとびきりのB型なのです。
夫婦の血液型がうちと同じで、しかも奥様の名前がうちと同じ“かおり”さん。すごくリアルな実感を持って応援したい若山さんちなのです。
過ごす場所をハッキリさせて導線を整備する。そしてその他の場所をガーデニングスペースにするというやり方は、ファミリーガーデンの基本中の基本と考えています。たいがいの場合、まずはこの手法を当てはめてみることにしているのです。
最初に過ごす場所を決めます。直径3メートルのマル、円形テラスです。デザイン的な合理性と“家庭円満”の願いを込めて。
その円形テラスからレンガ通路が立水栓、物置、入口の木戸へと伸びています。この“円と線”が基本導線で、それを補足するのにジュラストーンの乱張りを使いました。
この時点でまだ土壌改良が十分では無く、散水後ご覧のように水がたまってしまったので、すぐにバーミキュライトと培養土を追加して耕しました。
ステンレスの物干台は撤去して、かわりにまくら木スタンドを立てました。
立水栓は通路と同じレンガで、蛇口はいつもの宝泉製作所のものを、頭に船舶ライトを付けました。
これがご主人手作りのベンチとテーブルです。塗装が剥げて色褪せていたので、グレースランドオリジナルのアンティークホワイト塗装をしました。
この塗装方法に最近はまってまして、近々ご紹介したいと思っています。
以上、私と同じA型ご主人の“父親力”プラス“亭主力”によって進化した、ハッピーファミリー若山家の庭でした。