道路に面した庭(横浜市 港南区)
クルマの配置換えで庭が出現
これが飯高さんちの Before です。
縦入れで2台分の駐車スペースがあり、お客様はごく当たり前に庭をあきらめ外構をどのように仕上げようかと思案していました。
ぼくとしてはその意向に沿って、でも最低限リビングのカーテンを開けて暮らせるように提案したいと思い建築図面を拝見すると、ん、待てよ、奥行きが十分にあるんだから1台を横入れにすれば庭スペースを確保できるぞと気づき、お客様に「お車は常時2台お持ちなのでしょうか。もし1台だったら来客時は自分の車を横にしてお客様ので閉じ込めれば、バーベキューを楽しめる広さの庭が確保できますけど」と。
それをラフスケッチで描きながら顔を上げると、ご主人の目からウロコがはらはらと剥がれ落ちるのが見えました。
Plan A
駐車場付き一戸建てから庭付き一戸建てへ 、しかも台数は2台のまま。ご夫婦の意欲はすっかり庭のある暮らしへと移行して次々とご要望が出てきます。それらを丹念に形にしながら変更設計を繰り返し、出来上がったのがこのプランです。
ではビフォー・アフターを。まずは道路側から。
ああ、自画自賛。
さてさて壁の中が気になりますよね。では内側からのをご覧ください。
これでカーテンを開けて暮らせるし、庭で過ごせるし、植物を楽しみ季節を感じる暮らしが実現します。
コンクリート塀の唐突感を和らげるため道路側にスリットを設けて植栽を配し、隣地側に木製パネルを立てることで立体的な前庭感を出し、土間コンクリートは柔らかい印象の洗い出し仕上げにしました。
シマトネリコ
ローズマリー
駐車場から内部へ入ってゆきます。
ジューンベリー
サイドテーブルの蓋を外すとバーベキュー炉
壁栓
照明器具
夜はこうなります。
以上、飯高さんちのフロントヤードガーデン、いかがでしたでしょうか。このように南道路の場合には外構と庭を同時に考える必要があります。最低限カーテンを開けて暮らせるように、できれば庭で過ごせるように、新築時には柔軟にして入念なプランニングを。