いい感じでしょう。撮影を終えて写真を整理していたら早くこの写真を見せびらかしたくなりまして、いつもの自画自賛ですけど。
明日からこの菅原さんちを、プラン、ビフォー・アフター、各所の解説といつもどおりにご紹介します。
いい感じでしょう。撮影を終えて写真を整理していたら早くこの写真を見せびらかしたくなりまして、いつもの自画自賛ですけど。
明日からこの菅原さんちを、プラン、ビフォー・アフター、各所の解説といつもどおりにご紹介します。
Plan A
Plan B
これを叩き台として、できあがったのが次のPlan Cです。
Plan C
すっかりお馴染みになったバーベキューテラスの進化形で、いつもと違うのは囲炉裡が四角いこととレンガがヤキスギではなくてオーストラリアのベージュ系のものを選択したこと。これはご夫婦のセンス、ナイスです。
テラス以外の場所はガ-デニング用のフリースペースということで、土壌改良だけをしておくことになりました。
Before 1
After 1
Before 2
After 2
Before 3
After 3
Before 4
After 4
一階から地下室に向かう途中の中層階にリビングがあるという、変化に富んだ、未来的というか、SF映画の宇宙船内部か地下都市みたいな建物で、そのリビングの外がこの庭スペース。イマジネーション豊かに新居を完成させた菅原さんご夫妻の感性に、私、ひれ伏してしまいました。
庭も含めて、家を建てることの苦労はものすごいものがあります。更地の状態からイメージしはじめて、実際に生活するスペースを完成させるまで、もちろん住宅メーカーの設計者やコーディネーターはいますけど、最後の決断は細部に至るまですべて施主が下さなくてはなりません。
延々と決断を迫られる日々で、そのプロセスを楽しむなんてことなかなかできることじゃありません。たいがいは途中で息切れしてしまうもの。夫婦ゲンカと妥協とあきらめが積み重なったような家になってしまったという、ため息まじりのお客さまの愚痴を聞くことも多くて・・・。
ですからこちらのご夫婦のタフで柔軟で、あくまでも最初のイマジネーションを消さないで、そのシルエットをハッキリさせていくというような構築のしかた、夢を現実のものにしていくパワーに感心させられたのです。単にパワフルなだけではなくてバランスの取り方のうまさというか、そういうのがとっても勉強になりました。
この場所の周囲は雑木林で、目隠しが必要な気になる窓もありません。でも壁を立てる。ここんとこ何度か解説している『場の空間構成』のためです。
周囲の緑濃い空気感を感じながら、でも屋根のない部屋にいるような雰囲気の場所にしたかったのと、リビングから外を見たときに床つながりのテラスルームで、その壁の向こうにプラスαが隠されている、そんな感じも出したかった。
傾斜地で建物の裏手にある雑木林のなかの小さな空き地にある朝出現した庭。上空からそれに気付いた野鳥も興味津々なんじゃないかと。バードフィーダーを置けばリビングに居ながら野鳥観察が楽しめることでしょう。
もうすぐウグイス、メジロが、そうそう、昨日わが家の前の公園に美しい鳥の集団が飛来していました。なんとインコの群れでした。これはこれで問題ありですけど、まあ、冬なのに一瞬トロピカルな世界へワープできて、なんか気分良かったです。
屋根のない部屋は、屋根がないことで人が自然と融合できる場所。他の、屋根がある部屋ではぜったいに感じられないいろいろなイイ感じをもたらしてくれます。タカショーから届いた新しい総合カタログの表紙のキャッチコピーが『五番目の部屋』。いいなあ・・・。この五番目の部屋については後日ゆっくりと。
菅原さんちの『五番目の部屋』には中央に囲炉裡があります。いつもはヤキスギレンガで円形につくっていますが、今回はご夫婦で相談されて、正方形で、レンガはオーストラリアレンガを使用しました。
リビングからはこういう感じ。
囲炉裡のある庭。暖炉があるリビングみたいな落ちついたくつろぎを味わえると思います。
水受けはレンガと化粧砂利で。砂利の下には枡につながる大きめの排水孔が隠されていますから、土の付いた植木鉢を洗っても大丈夫です。
蛇口は、奥様が選んだ宝泉のレトロ調のもの。こういう細かい物のチョイスにナイスなセンスが光ります。チョイスにナイスなセンスおっと、うっかり韻を踏んでしまいました。
『シエスタベンチ』と呼んでいるこれ。寝転がれる広さがポイント。
バーベキューやっててイイ感じに酔っぱらったらゴロッと、きもちいいですよ~。
バーベキューやんなくてもクッション持って来て昼寝。そういえば都会の人って昼寝しませんよね。田舎では(たぶんどの地方でもだと思うんですが)昼飯喰ったら必ずゴロッと。「親が死んでも食休み。ああ極楽極楽」とか言いながら昼寝します。
タカショーのLEDフロアーライト(ホワイト)。
同じくタカショーのLEDデッキライト(ブルー)。
毎度お馴染みの船舶ライトを3灯。
で、夜はこうなります。
ビッグサムが営業権譲渡した大和ハウスの『ロイヤルホームセンター』。ビッグサム宮前店は15日に、伊勢原店は21日にロイヤルとして最スタートを切ることになりました。で、私たちが入っていた港南台店のいオープンはまだ確定していませんけど3月中には何とか、という感じのようです。
その雑木林の感じを取り込みつつ部屋っぽい構成をするために設けた塀、その塀の向こう側はご両親のガーデニングスペースです。この日も何を植えようかとお二人で相談しながら土を耕していました。イイ感じです。
「家を建てたらその建物の容積と同等の植物を周囲に配すると人間らしい快適な暮らしが得られる」C.W.ニコルさんだったかな、そうおっしゃっていました。しかしそれは現実的には困難で、庭と外構スペースをすべて孟宗竹の竹林にでもしないかぎり無理。
ですからそれを補う技として周囲の緑を取り込む『借景』や、盆栽に象徴されるような『縮景』(大きな風景をスケールダウンして表現する手法)ということがあるのです。昔から街場では一軒あたりの敷地が限られていた『狭い国ニッポン』。実に日本人らしい工夫なのです。
いやあ、それにしてもこの環境、うらやましい。
ant yokohama、元町の山側のちょっとわかりづらい場所にお店があるのだそうです。庭の打合せは一時中断して、しばしカップの話に。
見た瞬間にこちらの内側にググッと入り込んでくる感じ。こういう「出会えてよかった~!」というデザインに遭遇することは年に数回で、とてもうれしい瞬間なのです。
私に中に広がったニンマリする感じや、こういうデザインに囲まれて暮らしたらきっと・・・というインスピレーション。それがあまりに気持ちよくて、似た波長の方ならお裾分けできるかなあ、ということで撮影させていただきました。
そのカップにおいしいコーヒーを煎れていただいて、ご夫婦とパシャッと。
ホンワカムードを維持するのが上手といいますか、とても熱心にホンワカしているといいますか、頑固にホンワカしているといいますか、何とも言えないいい感じのご夫婦で、そうそう、そういえばこのコーヒーカップと似ています。
まずは照明器具の光具合を。
最初はLEDのデッキライト、ブルーです。
続いて同じくLEDのフロアーライト、こちらはホワイト。
そして毎度おなじみ、マリンライトが3灯。
この計5灯の照明器具で昼と夜はこうなりました。
Day
Night
Day
Night
今回『過ごす庭』の提案に最初から乗ってきていただいて、さらに夜の演出も期待していただいて、全て私のイメージ通りに施工させていただきました。感謝です。
四季の森店のオープンから数日が経って、何人かのお客様とお話しし、近くの住宅地も歩き回ってみました。「う~ん、港南台とは少々違うなあ」という印象。何が違うかというと、湘南文化といいますか『庭で遊ぶ』感じがまだちょっと薄い気がして。まあ考えたら今までうちみたいな店がなかったんだから当然といえば当然なんですけど。と言いつつ「横浜横須賀道路を20分走っただけなんだけど・・・ここでやっていけるのかなあ」という不安もありました。
店の仕立ては設計作業に追われながらなのでなかなかはかどらずまだ途中ですが、外壁に貼ったビフォー・アフターの写真やプラン図への反応は良くて、で、庭の相談に来られたお客様もとっても感じの良い方ばかりでひと安心しています。今まで通りに、そして初心に帰って『家族の庭』を熱く語り提案していこうと決意しています。